偽物ラブレター
叩かれた頬はジンジンと痛む。
頬を抑えながら訴える。
「大地と引き換えなんてなりたくないです!そんなに大地と引き換えにしたいなら私がここに入る代わりに大地を解放してください。」
「おぃ、テメー何勝手なこと言ってんだよ!」
本当に自分でも思うよ?
バカだなって……
でも、私も大地の役に立ちたい!
「大地は黙ってて!」
「はぁー?黙ってるのはお前の方だろうが!」
なんで怒ってんのよ!
いつの間にか大地と言い合いになってた。
私って変わったな……
こんなにも人と言い合いになることなんてなかったもん。
人と喧嘩なんてしたことなかったし、口では負けるって知ってたから。