偽物ラブレター


「俺より少し後ろ歩いとけ!」


そんな言葉をかけられ続けてきたのに、好きになるとか可笑しいよね。



「ここからは一切他人なっ!」


「あっ、うん。竜志くん、」


「なに?」



眉間にしわを寄せて返事をする。



「あっ、ごめん。」


「何も用ないんだったら話しかけんな!」


そう言うと、1人でスタスタと早歩きしてしまった。
< 2 / 269 >

この作品をシェア

pagetop