偽物ラブレター
私強くなるからね?
大地に似合う女の子になってみせるから!
髪を切り学校に戻ったのは、昼頃だった。
教室に着くとみんなが一斉に私のことを見てきた。
「杏樹、どうしたの?その髪!」
恵子は慌てて近寄ってきた。
「なんでもないよ、髪が邪魔だったから学校抜け出して髪切りに行ってたーー」
誤魔化すかのように乾き笑をした。
でも、恵子には何もかも見透かされてるみたいで怖いよ。
「杏樹から言ってくれるの待ってるからね。」
……ごめんね。
今言っても反対されるのは目に見えてる。