偽物ラブレター
もし、それが本当だとしても私には関係ない……
「そうなんだ……」
こんなことしか言えない自分に驚いた。
……冷めた考え方。
大地に会えないんだったら、教室に戻ろうかな?
「それだけなの!?」
私の腕を掴む、村田くん。
「うん、用事があったのは竜志くんじゃないから……」
そう言うと、竜志くんの目が見開いたように感じた。
「もしかして、杏樹ちゃんって好きな人がいるの?」
村田くんに聞かれ素直にうなずけた。
私はこの気持ちを抑えたくないよ。