偽物ラブレター



チャイムが鳴り、腰を下ろしてたベンチを立ち上がった。





カサカサッ



後ろにある木から物音きこえた。

気のせいかな?
風が吹いてきこえた音かな?




教室に戻ると恵子が寄ってきた。


なにか話ありげな顔をしてるんだけど……



眉を下げて話しかけてきた。







「杏樹って、もしかして佐伯のことが好きになったの?」


「……うん。」


でも、なんでそれを知ってるの!?



「杏樹がいなかった時間、裏庭が見えたの……」






もしかして、それで見えちゃったってわけだ……



大地の姿なんてなかったのに……
< 231 / 269 >

この作品をシェア

pagetop