偽物ラブレター
「恵子、ごめんね。。どうしても大地じゃないといけないの!」
恵子が応援してくれなくてもいい。
私は私の気持ちに素直になりたいから。
それをいうと、恵子はコクリと頷いた。
どんな気持ちで頷いたか私にはわからないけど、素直に嬉しく思えた。
次は移動教室で1組の前を通る。
大地はいつも一緒にいる男子と笑顔で笑ってる。
……私がいなくても笑っていられるんだ。
「杏樹、声かければ?」
「えっ、そんなこと……」
私と関わりたくないのかも。
だから、水曜日に来なかったんでしょう?