偽物ラブレター
恵子の腕を引っ張るけど、一向に動こうとしない。
大地は不良なんだよ?
どっかの族に入ってるらしいし……
恵子が大地に目をつけられたらどうしよう?
「幼馴染みなのに隠されてるってことは嫌われてるんだよ!杏樹はそれをわかってんのに、なんで好きなの!?」
やっぱり、嫌われてるよね……
好きに理由なんてない。
「好きになっちゃったんだもん。」
大地の言うことは正しいことだけあって、胸に突き刺さる。
胸が痛いよ。
恵子は大地を睨んでから、私を教室に連れて行った。