青空の下月夜に舞う 4
見えないことろでの雄大の行動が、私の心に思いっきり刺さる。

こんな風になる筈じゃなかった。

雄大は怒るかもって思ってたのに。

切なさが胸に広がる。



「俺のところに来たのは嬉しかったけど。体育祭の日に疑って、この前のコンビニで確信したよ。麻衣の気持ち」

「……っ!!」



息を飲んで、驚いて目を見開く。

だって……え。ちょっと待って。私何もしてないよ?


「あれだけで……?」


疑問を素直に口にした私に、雄大は鼻で笑う。


「いつから麻衣を見てると思ってる訳?」



優しくも、小バカにした感じ。だけど無性に泣きたくなった。


「どうにかしようと思ったけど無理みたいだし、な。本当は戦争だったんじゃねえの?俺等」


もう。どこまでも敵わない。

唇を。強く噛んだ。
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