青空の下月夜に舞う 4

「そうされてもいいって思うぐらい、あいつらがいいんだろ。もう足掻くの辞めるよ」


煙を吐くのは、溜め息を誤魔化している様で。

視線を合わせないのは、お互いに泣かない為なんじゃないかと深読みしてしまう。




「歪んだ愛情しか向けられなかった俺が悪い」




そう話す雄大に、ブンブンと首を横に振った。


違う。それは違うよ。
きっと雄大も表現が下手なだけなんだ。

私を守ろうとしてくれた結果なんだもん。
その気持ちを私が否定するのは絶対ダメだと、バカでも分かる。


言いたいのに、今口を開けば……一緒に涙腺が崩壊しそうで話せない。雄大が我慢してるのに、私だけ悲劇のヒロインぶりたくない。
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