青空の下月夜に舞う 4
涙で濡れた顔を見て、驚いたんだろう。
困惑の瞳を向ける祐也の横に居た慶太郎。
ーーポン……
頭に置かれたのは、慶太郎のもの。
顔を上げれば、眉を下げて私の頭を撫でた。
「……~~ぅ、……ひ」
じわじわとその温もりが、固まった私の体を溶かしていく様で。
くしゃくしゃになる私の顔。
安心したからなのか、悲しいからなのか、さびしいからなのか。
気持ちはとても複雑で、言葉では言い表せる事が出来ない。
そんな私をぐっと引き寄せた祐也は、強く私を抱きしめた。
普段なら何やってんだ!離せバカ!
って言い放つ所だけど、感情に体が忠実で。
頭の中ではそんな事よりも、雄大の存在が私の中でこんなにも大きいものだと改めて感じた。