青空の下月夜に舞う 4
雄大と店長達もすっかり打ち解けて、帰りは危ないからとタクシーを呼んでくれようとした店長を雄大が「自分が居るから大丈夫」と制止。

“またおいで”の言葉に、心が暖かくなりながらお家を後にした。



「いい人達だね」

「うん」


裏通りから店前のメイン通りに出ると、二人で並んで歩く。

約二時間ほど店長の家にお邪魔していた為、町の雰囲気もバイト終わりより人が少なくなっている。


いつも一人で帰る時は、そんなに人が居ない訳じゃない。

吐く息は白くはないけれど、足はすぐにひんやりと冷えていく。



「今日さ、もしかして裏切られるかと思った。ちょっとだけね」


そう話す雄大に、本当は店長の家ではないかもしれないとどこかで思っていたんだろうと理解した。
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