青空の下月夜に舞う 4
コンビニの自動ドアが開き、中に入ると。
「よぉ」
声をかけた主は、面倒くさそうにこちらを見ると、驚きで目を大きく見開く事になる。
その顔は驚きから怒りを含んだ表情に直ぐに変わると。
「話しかけんな。楽しい気分が台無しだ」
久しぶりに聞いた声。
教室では寝てばかりだし、席が遠くいつも聞こえていた寝息も聞こえないから。
「上原、パシりか?」
「てめぇに関係ねえだろ」
言い放つ様に言葉を吐き捨てると、玄関であるこちらに近付き、雄大の横を通り過ぎる。
祐也は。
私の顔を一切見なかった。
泣いちゃダメだ。
雄大は、きっとそれさえも許してはくれないから。
これでもかと言うぐらい拳に力を入れて。
痛みで必死に感情を抑えた。