青空の下月夜に舞う 4

コンビニの自動ドアが開き、中に入ると。



「よぉ」



声をかけた主は、面倒くさそうにこちらを見ると、驚きで目を大きく見開く事になる。

その顔は驚きから怒りを含んだ表情に直ぐに変わると。



「話しかけんな。楽しい気分が台無しだ」



久しぶりに聞いた声。

教室では寝てばかりだし、席が遠くいつも聞こえていた寝息も聞こえないから。


「上原、パシりか?」

「てめぇに関係ねえだろ」



言い放つ様に言葉を吐き捨てると、玄関であるこちらに近付き、雄大の横を通り過ぎる。



祐也は。


私の顔を一切見なかった。





泣いちゃダメだ。
雄大は、きっとそれさえも許してはくれないから。

これでもかと言うぐらい拳に力を入れて。
痛みで必死に感情を抑えた。
< 19 / 144 >

この作品をシェア

pagetop