青空の下月夜に舞う 4
コーヒーとプリンを買った雄大は、私を家の前まで送ると、丁度鳴り出したスマホを耳にあて、
「俺用事が出来たから。はい、ご褒美」
先程のコンビニの袋を私に渡すと来た道を戻っていった。
雄大の背中を見送り、マンションの鍵を差し込む。
ガチャリ……
家に帰ってきて、何度も自分で開け閉めしてるのに。
なんでこんなに虚しさが。
玄関の扉が背中から閉まる音と共に、私の体は玄関でへたり込む。
「……ふ、ぅぅぅ、……~」
雄大は居ない。
遠慮する事なんてない。
祐也の私を見る目が。
まるで、知らない人を見るみたいだった。
そう仕向けたのは自分だって分かってる。
同じ高校に通っていて、こんな風にならなかったのが奇跡なんだ。