青空の下月夜に舞う 4
いつか来るだろう場面が、たまたま今日だっただけ。


でも……


「何で今日なの……」


想いが溢れ出す。

車から聞こえてきた裸女の笑い声。
私はあの笑顔を守ったんだ。



涙が止まるまで必死に頭で繰り返す。


同じ事を繰り返しているんじゃない。


雄大を止められるのは、私しか居ないから。


マイペースな響。
寂しがり屋の慶太郎。
優しいミナ。

私の為に泣いてくれた裸女。

明るいみんな。


……いつも、私の事を気にかけてくれた祐也。



不良だけど。

みんな私のヒーローだから。

自由にはしゃぐみんなの羽を、私が窮屈にする訳にはいかない。


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