青空の下月夜に舞う 4
祐也も相変わらず私を見ることはない。
一人で居るのも慣れ始めた頃。
ようやく訪れる冬休みにみんな浮き足立っていた。
雄大は受験で忙しくないのか、家に来た時聞いてみたけど、私が心配する事は何もないと笑われた。
それもそうか。雄大は頭がいいからな。
高校もこの辺じゃトップだし。
抱かれる事は相変わらずなく、毎日あったことをただ報告する……どこにでもある兄妹の姿。
雄大を恨んではいない。
脅されて居るようで、それを感じさせない雰囲気。
私が一人になるだけで全てがうまく行くならそれが一番だ。
日曜日の朝。
何時ものようにバイトに行く準備をし、テレビを付けると、クリスマス一色。
あ、そうか。
今日はクリスマスイブだ。