青空の下月夜に舞う 4
さむ……

エアコンは付いてるけど、季節は12月。

何も体にかけられていないんだから、当然だ。

電気もつけたまま。



消さなきゃな……でも起き上がりたくないな……今何時だろ。

頭では思うけど、体は既に布団の中に入りたいと、毛布を足で引き寄せようとした時。


ーーカシャン……



家の鍵が開く音。
そして当然の様にドアが開く音も、続いて耳に届いた。


躊躇なく中に入ってくる足音は、こちらに近付いてきていて。


私は咄嗟に、毛布を引き寄せるのをやめ、声をかければいいのに……


「麻衣?」

「……」


寝たふり。

体が壁を向いていて助かった。
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