青空の下月夜に舞う 4
疲れているのだろうか。

雄大がため息を吐くのをあまり聞いたことが無かったから、少し気になる。


起きていれば、どうしたの?と聞く事が出来るのに。

今、起きたふりをしてもバレたら何で寝たふりなんかしたんだと言われそうで瞼は開けられない。


ドキドキした心臓は相変わらずで、もしかしたら気付かれてるんじゃないかと不安が胸を覆いそうになったけれど。


私のそばから立ち上がり、足音が遠退く。


ーーあ。

部屋の電気が消えた。

瞼に感じる光がなくなって。


冷蔵庫の音がしたかと思うと、暫くして聞こえてきたのは……玄関の扉が静かに閉まる音。



鍵が閉まる音もしっかり聞こえて、数秒耳を澄ましていたけど部屋は静まり返っている。
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