まるでペットのような彼
簡単にサンドイッチとカップスープを用意すると悠がテーブルまで持っていってくれた。


こんな怠くなるまでなんてしたことなかったかも…
若いって凄いな…と感心してしまう。



サンドイッチを口にしてから、紅茶を一口啜るとやっと一息つけた。

こうなってしまったのは、拒まなかった私にも責任は、あるんだから致し方ないと思おう。


目の前で嬉しそうにサンドイッチを頬張る悠を見ながら、思う。

悠と目が合うとニッコリと微笑んできた。



(いやいや、その微笑みは、オバサンには眩しすぎるから…)




そこで、ふと疑問に思ったことを口にしてみる。


「悠くん。私が悪いって言ってたけど、私…なにかした?」

「……」

拗ねた表情で黙りこんでいる。

「どうかした?変なこと聞いた?」

「…帰ってこないから」

小さな声でやっと呟いた。


(帰ってこないから?拗ねたの?なんだか、かわいい。)
そう思ったら、あれだけ激しく抱かれたことも許せてしまいそうだ。

いきなりなにかと思ったけど、寂しかっただなんて…


そういえば、前もルームシェアしてたんだし、一人になるのが寂しいのかも…
彼女の影もなさそうだからよけい爆発しちゃったのかな?



そう思い、この年下の大型犬を可愛がることにした。




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