まるでペットのような彼
呆気にとられてなにも言えずいた私に



「お姉さん、覚えてないの?」

と、五十鈴 悠は、言った。


なんのことだかわからず、記憶をひっくり返してみるが、やっぱりこんなイケメンに覚えがない。


そうしてたら

「ほら」

一枚の名刺を差し出してきた。

それは、私の名刺でご丁寧に自宅の住所まで手書きしてあった。


「お姉さんが、これを渡してくれて、俺をここに住まわせてくれる約束をしたんだよ。忘れちゃった?」


そんなこと言われても…

たしかに私の名刺だ。


「どこで?」
やっと言えた疑問。


「ホストクラブ一夜で、渡してくれたんだよ。」


「……」

ホストクラブ一夜…

何度か行ったことがあるお店だ。



最近だと…







と、なんとか記憶を辿っていくとごく最近に行った覚えがある。




あれは…




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