まるでペットのような彼
「言葉だって、限定一名だけだよ。
そんな誰彼言ったりしないって…」


悠のことをじっと見ながら、悠の言葉を聞いていた。

「もしかして、俺って…
信用なかった?」


どう反応してよいかわからず、困ってしまう。


「そうなんだ…」

私の表情から察してしまう悠が寂しそうに言った。


「ごめん…」


「謝らなくてよいよ…
ちょっと…、いや…かなりショックだったけど…

もしかして、ホストなんてしてるからとか?」


「…」
言葉にならず、コクリと頷く。

別に、ホストやってる人がみんな不真面目だとか、誰彼かまわず、愛の言葉を囁くわけじゃないとは、思ってるけど…


だけど…
悠って、あそこのホストクラブでもサポートばかりというのに、指名されるほどの人気があって、いっぱい綺麗な人と会っている。

たまには、言ったりしてんじゃないかとか思ってた…

身体は、さすがにないとしても…
だけど、普通にモテるから相手に不自由しないはず、なんてことも思ったり…


だから、毎日のようにってのが、不思議に思ってたんだよな。
私のがすごい年上だし…

「ん?もしかして、それだけじゃなくて、年齢差なんかも気にしてる?」


なんで悠って、私の思ってることがわかるんだろ?

きっと私は、不思議そうな顔をしてたんだと思う。


「ホント…郁美ってわかりやすい。それだから、年齢差なんて感じないよ。」








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