まるでペットのような彼
マユさんの気持ちがなんとなくわかって、悲しくなってしまう。

「ごめん。
こんな話し、やだよね。」

「えっ…あ…マユさんが、悲しいと思って…」

私がそう言うと、悠がビックリした顔をする。

「そんな考えに驚くよ。郁美、妬いたりしてくれないの?」

「…そりゃ~、他の女性がいたりしたら、イヤだけど…
過去の話しでしょ?」

「郁美、最高!」

そう言って、抱き寄せキスをする。

「郁美、起きたし、俺まだ元気だからしてよい?」

悠の言葉にギョッとする。

「えっ…ま…まって…」

「まてない」

すでに組み伏せられて、悠の唇が這いだしている。

「ア…フゥ…ムリ…」

吐息混じりに小さく呟かれた私の言葉は、スルーされて眠りに落ちるまで翻弄されてしまった。


意識が遠退く中で、かなり溺愛されているかもなんて思ったりした。










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