まるでペットのような彼
「一条さん、彼氏ってどんな人なんですか?これだけ一条さんの雰囲気を変えた人に興味あります。」

「加藤さん。業務時間中だから、私語は、そのくらいにしましょうね。」
いつものビジネスモードでやんわりと諫める。


「一条さん。色っぽくなったのは、男性社員も感じとってますからね。」
そう言って加藤さんは、席に戻った。

加藤さんは、仕事もなかなかだし、周りもよく見てる。

言われたことを、実際に、そうなのかもしれないと受けとめてみる。


男性社員の視線なんて、そう気にしたことなかった。
主任から係長に昇進したときに、妬み嫉みならかなり感じていた。
それから、あまりよい噂をされなくなったから、よけいに気にしないようにしていた。




お昼になって、奈央子に連れ去られるようにいつものレストランへ行く。




「郁美。最近は、色気があるとかの噂があるね。」

ニヤニヤしながら、言ってくる。
奈央子さん、顔がオヤジ臭くなってますよ。

「ま、聞かせてもらいましょう。」

鋭い奈央子に、隠し通せるわけもなく、悠とのことを話しはじめる。








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