まるでペットのような彼
いつものように、明け方になると落ち着いて、横たわる。

「ねえ?」

「ん?なに?」

「悠、卒業したらどうするの?」

「ん~、仕事する。」

「いやいや、それは、するだろうけど、住むとこよ。うちは、一時的なものでしょ?」

「まぁ、引っ越すことも考えては、いるんだけどね。ずっとここじゃ狭いもんな。」

「そうだよね…」
やっぱり、卒業したら出ていっちゃうんだな。
なんとなく寂しく思ってしまう。

「悠…」

「ん?」

「好きだよ…」

「俺も、愛してるよ。」


その言葉を聞くと微睡みの中へ吸い込まれていった。









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