まるでペットのような彼
「ま、いまは、幸せなんだしこれからだろうけど、頑張るんだよ。辛くなったならいつでも私が話しを聞いてあげるから。」

「ありがとう。」

奈央子には、いつも感謝してる。
いつも相談にのってくれるし、よく気がついてくれる。

なかなか言いだせない私のことを、うまく引き出してくれる。

なにより、奈央子がこのお店に連れてきてくれなかったら、悠と出会ってなかった。


たしかに、これからだと思う。

きっと好きなだけじゃ、やっていけないこともあるだろうけど、二人で乗り越えていかなければいけないんだろう。

悠は、私に公私共にパートナーになって欲しいと言った。

それで、家族も増やしたいとも言ってくれた。


いろいろ不安もあったし悩んでいたけど、入籍もしたことだし、これからのことを思って頑張ってみよう。

正直、こんなことになるなんて思ってもみなかった。

悠と関係を持ったときだって、きっと一時的なものだと思っていた。

私って、あの時には、すでに悠のことを好きだったんだと思う。

甘え上手で、それでいて頼りになる。
一緒にいると心地よくて、悠に触れられるのがとても気持ちよい。



これからも、いろいろあるかもしれない。
既婚者になったといえ、悠は、若いイケメン社長なんだから誘惑が多いと思う。

私…大丈夫かな?













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