ハピネス
彼が私の声が聞こえなくなる距離まで離れてから、フニャフニャと脱力して再び机に突っ伏した。


惟万理がジーーーッと私の後頭部を見下ろしているのを感じる。


「相変わらず話すだけで真っ赤になっちゃうなんて、本当に純情ね、天祢ちゃんは」


「もう惟万理!からかわないでよ!!私からかってもいい事無いんだからっ!!」


キッ!と睨みつけると、惟万理はおかしそうにクスクスと笑っていた。


――比嘉 龍汰君は私と惟万理のクラスメイトで、私達3人は去年も同じクラスだった。


去年の9月に、体育でバスケのフリースローのテストを受けた私。
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