ハピネス
慌てて巴ちゃんを止めようとした比嘉君を、逆に私が止めた。


家ではリリアとハピネスの仕事が待ってるんだろうけど、こんな小さな子に頼まれたら断れない。


「じゃ、私も遊ぼっかな」


「ホント!?ありがとう天祢ちゃん、惟万理ちゃん!!」


「うう、今無性に妹が欲しくなって来た……」


無邪気な巴ちゃんの姿に、惟万理と一緒にキュンキュンしていた時だった。


「ゲホッ、ゲホッ………」


「と、巴ちゃん!?」


彼女が突如咳き込み出し、先程のお兄ちゃんの様にしゃがみ込む。


しかしその顔は苦しそうにしかめられていた。
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