ハピネス
確かにリリアの言う通り、今日の午後10時に彼女に頼んでオルゴールを直して貰えばいいのかもしれない。


でもそれじゃ比嘉君達の怒りや悲しみは消えないし、昨日の出来事を無かった事にしてこれからずっと知らんぷり~も気が引ける…


「……変えたくないのは…頭の記憶だけじゃない………」


ポツリ…と小さく呟いた声が、キレイな青空に溶けた。


そう…私は出来る事なら比嘉君の記憶を操る事なんてしたくない。


だけど今の私にそんなキレイ事を言う権利は無い。


だって私がリリアにハピネスについて説明された時から抱いているのは……


「あっ…」
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