ハピネス

「ちょっと惟万理、ホントにどこ行くの！？私出来るなら授業サボりたくなんてないんだけど！」


腕を掴まれたまま進む廊下は、段々と人気(ひとけ)が無くなって来ている。


皆授業を受ける為に教室に戻ったり教室移動したりしてるせいなんだろうけど、私の友達は一体どこに連れて行こうとしているの！？


「大丈夫よ、おかしな場所じゃないから。ハイ着いた」


歩く事数分。たどり着いたのは…図書室？


――――ガラッ


「あっ、来た」


「千熊君！？」


惟万理が引き戸を開けると、なんと中には千熊君がいた。


千、千熊君、図書室似合うな……