ハピネス
渋る巴ちゃんを説得すると、お次はハムスターの様に頬を膨らませる彼女。


「約束ね!天祢ちゃんまた来てね!」


「えっ、早乙女だけかよ(ガーン)」


ブンブンと手を振る巴ちゃんに見送られ、私たちは並んで廊下を歩いた。


「良かった…巴ちゃん許してくれて」


病室に入る前、緊張していた自分を吹き飛ばすみたいに息を吐き出す私。


「なんか割とアッサリだったな。9つも下の妹があんなだと、一昨日のオレ超大人気なかったわ…ごめん」


「もう比嘉君。いつまで謝り続けるのよ。その事に関しては、昨日学校でちゃんと和解したじゃないのよ」
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