ハピネス
パチパチ瞬きを繰り返して困惑する私から、比嘉君はなんだかスネた様に視線を外す。


人差し指で頬を掻いた後、語り出した。


「悪い…妬いた」


「焼いた?何か燃やしたの?」


「そっちじゃなくて、嫉妬の方の“妬いた”だよ。お前が夢の中で出会った人に対してヤキモチ妬いた。オレも早乙女の心の中に残りたいのに…って」


「へっ?へっ?」


比嘉君が言っている事の意味が分からず、頭上のハテナがポポポンッと増えた。


「どうして比嘉君がヤキモチ妬くの?比嘉君がその人に嫉妬する要素なんて無いでしょう?」


「………好きだから」
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