ハピネス
ハァハァ息を切らす私の前で、美女はまだこんな事を言っている。


「確かにアナタは、天使みたいにキレイですけど――――」


「だから……仕方ないわね……こうしたら信じて貰えるかしら?」


そう美女が呟いた瞬間、バサッと美女の背中にくっついていた羽が羽ばたき………


「……えっ……!?」


フワリと音も無く美女の足が床から浮かび上がったせいで、声がどこかに吹き飛んでしまった。


美女はグッと両足を体育座りの時みたく折り畳み、クルッと一回転。


まるで宇宙飛行士の宇宙ステーションでの無重力シーンを見ている様な感じだった。
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