ハピネス
ペコリと頭を下げて謝ると、お母さんはスタコラと玄関を出てゆく。


きっと近くの商店街で、近所のおば様と井戸端会議をしてくるんだろうなぁ…と思っていると、私の後ろに青髪の美女がひょこっと現れた。


「なんで私の姿は普通の人間には見えないって言ってるのに、そんなに挙動不審になってるのよ、天祢」


「リリア……私も普通の人間なんだけど」


――――ここは、私の家、早乙女家。


そして今後ろにいる美女は、今日私が学校で出会った“天使”である。


『あっ、いた!ちょっと天祢、練習始まってるわよ!!』


『あっ…すみません先輩!』
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