ハピネス
さっきから意味が分からない命令ばかりされて、余計に頭の中が混乱した。


願うって……ネコを浮かす事なんて、出来るワケないじゃない。


一体何をしたいのかガチでリリアに詰め寄りたくなったが、リリアはとても真剣な眼差しをただ真っ直ぐに私に向けている。


「うん……」


仕方なく私は、両手をネコに伸ばしたまま強く願った。


ネコちゃん……浮いて。


浮いて私の所にやって来て………助けてあげるから!


周りの風や車の音を脳内に入れない様踏ん張りつつ、先程イメージしたものを本当に叶う様に願い続ける私。


――――フワッ…
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