ハピネス
すると木の上にいたネコがフワリと浮いて、そのままフヨフヨと私の方に降りて来た。


「………っ!?」


目を見開いて驚く私の右手と左手の間に、茶色のネコが浮いている。


無意識にネコを両手で包み込むと、ネコは「ニャーー?」と不思議そうに私の胸元で顔を見上げて鳴いた。


「なっ、何今の……?」


ほ、本当にネコが浮いて私の手元にやって来た…!?


あり得ない現象に呆然と突っ立っていると、リリアが優しくネコを撫でる。


「これで分かった?フューチャーの『特殊能力』が」


「えっ、コレってフューチャーの力なのっ!?」
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