例えば魔女と恋をして




「新太、今誰かお客さん来てた?」


シャワー中に聞こえたはずのインターホンの音。



弟の新太がケーキの箱をテーブルに置いた。



「ケーキ?どうしたの?」

「いや、男の人が来てさ、昨日のお礼って…」


昨日のお礼…?


パッと浮かんだ暁君の顔、



昨日のお礼って…

ただ、雨が降ってるのを教えてくれただけなのに…。



心が跳ねる。


なんて律儀な人なのかしら…。


淡いときめきが加速する。


暁君からのプレゼント。



箱に入ったケーキを見て更にときめいた。


どれもこれもオシャレなものばかり‼


彼は…プレゼントのセンスも良すぎる。


やっぱり理想の私の片思いの相手…。


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