例えば魔女と恋をして
その後姿を自然と目でおいかけて…
暗闇に包まれていた心の闇が
より一層
深い闇へと変わっていくのを
じわじわと感じて
言葉にもならなかった。
そうだったんだ…
私の恋のライバルは…
私自身だったんだ…。
顔の無い私は既に
顔のある私に負けていた…
でもどうして…?
私は私なのに…
どうして
私じゃダメだったんだろ…。
心だけで
性格だけで勝負なんて
綺麗事に過ぎないのかもしれない…。
私は
私だけど
私に負けた。
それは誰に負けるよりも1番惨めで格好悪いことのように思えた…
私が私に負けたこと。
それは
本当に
本当の
私の終末のように思えた…。
でもね。
こんなにも
苦しくて泣きたい気分なのに…
気になってどうしようもないよ…
君のこと。