例えば魔女と恋をして



「ん〜…っっ‼」

パソコンに集中していると体が凝る。



背筋を伸ばしながら時計を見るともう19時を過ぎていた。


「お腹が空くわけだぁ…っ‼

課長のやつっ‼近いうちにご飯でも奢ってもらわなきゃ…割に合わないわよ。


でもなー。」


課長、マイホームを建ててからケチなんだよ。

前回の残業のご褒美だってその辺の牛丼だったし…。


「マイホームかぁ…。いつか一緒にそんな夢を持てる相手が私の前に現れるかしら…」


失恋したばかりとはいえ…

やっぱり、将来のことを考えると…

そこに暁君がいて欲しいと考えてしまう。



「失恋って…本当にいつか立ち直れるものかしら。」


引き出しからチョコを取り出して1個口に頬張ると

その甘さに胸がツキツキと痛む。


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