例えば魔女と恋をして



フられてしまう前までは、チョコなんか食べなくてもいつだって私は甘い世界にいたのに…。




チョコに罪は無いけれど…「甘い」という単語を思い浮かべるだけでせつなくなってしまうわ…。



終わらせなきゃいけない仕事もまだかかる。


夕飯もまだ先。

切ない事だらけだわ…。




気を取り直して、また仕事をし始めると

パッと電気がついて辺りが明るくなった。




「ん?」


驚いて振り返ると

きまずそうに微笑んでる暁君がいた。


えっ⁈

えっ⁈

なんで⁈


暁君はとっくに帰ったはずじゃ…っ



「こんな時間までお疲れ様です。

さっき、腕時計を忘れてたの思い出して来たら、まだ八神さんが仕事中だったから…」

そう言いながら私の隣りまで来ると自分の椅子を引き出し腰を下ろした。



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