例えば魔女と恋をして
どうしていいのか分からなかった
けど
八神さんが泣いているのは俺のせい。
責める言葉は無くても
彼女のビンタを喰らえば
彼女がどれほど俺の失態に傷ついたかは分かる。
それと同時に
彼女の泣いてる姿なんて…
誰にも見せたくなかった。
彼女は魔女。
女という性別を通り越して
彼女は魔女。
そう
俺以外の前では
そうであって欲しかった。
自分でも気づかないうちに
八神さんが見せる「女の子」の部分を誰かに見られるのを嫌だと思っていた。
八神さんの中の「女の子」に気づいたのは自分だけであって欲しいと…
思って…
それは単なる俺のわがままで
あの場から彼女を連れ去った事が正解なのかも分からなかった。
けれど…
あの場にいれば
彼女がもっと…
傷つくことになるんじゃないかと思ったんだ…。