例えば魔女と恋をして
「そうなの?そうなんですか?」
私の言葉に暁君がくすくす笑う。
わ…
笑われてしまった…。
恥ずかしい…。
「俺のほうがよっぽど性格悪いですよ。
でも
それを前提に申し込みたい。
友達になって…下さい‼」
差し伸べられた右手。
顔が熱くなる。
こんな風に仲が深まるなんて予想もしてなかった。
なんかもう
さっきの出来事がどうでも良いっ‼
「こちらこそ。お願いします…。」
ハンカチで一度、手を拭ってから左手を差し出すと
大きな手のひらが私の手を包んだ。
途端に
甘い疼きが心をくすぐる。
私…
こんな風に幸せを感じてしまっていいのかしら。