無愛想で糖度高めなカレの愛
美結ちゃんは、クリスマスに再会した同級生の男の子とどうやらイイ雰囲気らしく、毎日お花が飛んでいるみたいに恋する乙女になっている。
このテンションについていくのはたまに疲れるけど、本人はとっても楽しそうだから温かい目で見てあげよう。
「でも、先輩だって彼に買うんでしょ?」
好奇心たっぷりの視線を送られ、私は照れ隠しで寒空が覗く窓へと目を移す。
そういえば、彼女には夕浬くんと付き合うことになったと報告していたんだった。
「ん……まぁね」
「よかったですね~本命の相手が現れて!」
キャッキャと笑って、恋人みたいに私の腕に絡み付く美結ちゃんに苦笑いしていた、その時。
「俺にはくれないの?」
背後から低く色気のある声が聞こえ、私達はピタッと足を止めた。
私はもちろん声だけで誰かわかったけれど、振り向いた美結ちゃんは毛を逆立てるくらいびっくりしている。
「あっ、て、手塚さん!? お疲れ様です!」
目をまん丸にしてバッとお辞儀する彼女に、大人の余裕漂う笑顔で「お疲れ様」と返す恵次。
何でここにいるのよ……という不満が、きっと顔に表れているだろう私にも、彼は同じ笑みを向ける。
このテンションについていくのはたまに疲れるけど、本人はとっても楽しそうだから温かい目で見てあげよう。
「でも、先輩だって彼に買うんでしょ?」
好奇心たっぷりの視線を送られ、私は照れ隠しで寒空が覗く窓へと目を移す。
そういえば、彼女には夕浬くんと付き合うことになったと報告していたんだった。
「ん……まぁね」
「よかったですね~本命の相手が現れて!」
キャッキャと笑って、恋人みたいに私の腕に絡み付く美結ちゃんに苦笑いしていた、その時。
「俺にはくれないの?」
背後から低く色気のある声が聞こえ、私達はピタッと足を止めた。
私はもちろん声だけで誰かわかったけれど、振り向いた美結ちゃんは毛を逆立てるくらいびっくりしている。
「あっ、て、手塚さん!? お疲れ様です!」
目をまん丸にしてバッとお辞儀する彼女に、大人の余裕漂う笑顔で「お疲れ様」と返す恵次。
何でここにいるのよ……という不満が、きっと顔に表れているだろう私にも、彼は同じ笑みを向ける。