無愛想で糖度高めなカレの愛
「間宮さんに改めてお礼を言いに来たんだ。楠木百貨店の話は聞いてるよな?」
私の心の内を読んだかのように言う恵次だけれど、そのことかと納得して、自然と私も笑顔になった。
「今朝聞きました。よかったですね! 私も安心しました」
「君が協力してくれたおかげだよ。本当にありがとう」
丁寧に頭を下げるものだから、私は「いえ、そんな」と恐縮してしまう。
「また力を借りるかもしれないけど、その時はよろしく」
顔を上げた彼は、私の肩をぽんぽんと優しく叩く。そして美結ちゃんに会釈すると、片手をポケットに入れてすぐに引き返していった。
本当にお礼を言いに来ただけだった……。
ぽかんとする私の隣で、美結ちゃんはファイルを胸に抱きしめ、目をキラキラさせて恵次の後ろ姿を見送っている。
「ひゃ~近くで見ても素敵……! ていうか先輩、なんか仲良くないですか? しかも協力してたって……」
「営業が困ってたから、ちょっと意見を出してみただけよ」
恵次と付き合っていたということは話していないから、ちょっぴり気まずさを感じながら答えた。
美結ちゃん、知ったらびっくりするだろうな……まだ話すつもりはないけれど。
私の心の内を読んだかのように言う恵次だけれど、そのことかと納得して、自然と私も笑顔になった。
「今朝聞きました。よかったですね! 私も安心しました」
「君が協力してくれたおかげだよ。本当にありがとう」
丁寧に頭を下げるものだから、私は「いえ、そんな」と恐縮してしまう。
「また力を借りるかもしれないけど、その時はよろしく」
顔を上げた彼は、私の肩をぽんぽんと優しく叩く。そして美結ちゃんに会釈すると、片手をポケットに入れてすぐに引き返していった。
本当にお礼を言いに来ただけだった……。
ぽかんとする私の隣で、美結ちゃんはファイルを胸に抱きしめ、目をキラキラさせて恵次の後ろ姿を見送っている。
「ひゃ~近くで見ても素敵……! ていうか先輩、なんか仲良くないですか? しかも協力してたって……」
「営業が困ってたから、ちょっと意見を出してみただけよ」
恵次と付き合っていたということは話していないから、ちょっぴり気まずさを感じながら答えた。
美結ちゃん、知ったらびっくりするだろうな……まだ話すつもりはないけれど。