無愛想で糖度高めなカレの愛
恵次の甘い香りに包まれ、若干の緊張で身体を強張らせていると。「単刀直入に言うけど」と彼の声がして、ぴくりと肩が震えた。
顔を見れず、ダッシュボードを見つめたままの私に、恵次はきっぱりと言う。
「俺は明穂が好きだ」
──ストレートな告白に、ドクンと大きく心臓が揺れ動いた。
「あの頃より、想いはずっと強いって言い切れる」
静かなエンジン音がする暗い車内で、彼の真剣な声が響く。
ついに言われてしまったか、という心境。でも、私も自分の気持ちをはっきり伝えるいい機会だ。
息が詰まりそうな空気を吸い込み、重い口を開く。
「……私はやり直す気はないわ。もう無理よ」
ゆっくり運転席の方を振り向くと、真剣な表情を崩さない恵次が、しっかり私を見据えている。
「今までここに何人の女を乗せてきた? 私と付き合っている間も、他の人を乗せてたんでしょう。他の人と……親密な関係になってたんでしょ?」
あぁ、まただ。またあの時の記憶が、感情が、まざまざと蘇ってくる。
それが言葉となって、勝手に喉に込み上げてきて止まらない。
「特別なのは私だけだと思ってて、あなたのために尽くしてた。それが全部無駄だったって思い知った時の、私の気持ちがあなたにわかる!?」
顔を見れず、ダッシュボードを見つめたままの私に、恵次はきっぱりと言う。
「俺は明穂が好きだ」
──ストレートな告白に、ドクンと大きく心臓が揺れ動いた。
「あの頃より、想いはずっと強いって言い切れる」
静かなエンジン音がする暗い車内で、彼の真剣な声が響く。
ついに言われてしまったか、という心境。でも、私も自分の気持ちをはっきり伝えるいい機会だ。
息が詰まりそうな空気を吸い込み、重い口を開く。
「……私はやり直す気はないわ。もう無理よ」
ゆっくり運転席の方を振り向くと、真剣な表情を崩さない恵次が、しっかり私を見据えている。
「今までここに何人の女を乗せてきた? 私と付き合っている間も、他の人を乗せてたんでしょう。他の人と……親密な関係になってたんでしょ?」
あぁ、まただ。またあの時の記憶が、感情が、まざまざと蘇ってくる。
それが言葉となって、勝手に喉に込み上げてきて止まらない。
「特別なのは私だけだと思ってて、あなたのために尽くしてた。それが全部無駄だったって思い知った時の、私の気持ちがあなたにわかる!?」