無愛想で糖度高めなカレの愛
「そう? 美結ちゃんの気のせいだよ、気のせい」
「えーでも先輩、なんか最近痩せたような気がするし…………はっ!」
突然、彼女が両手を口にあててぱっと目を開くものだから、私はキョトンとする。
「ん?」
「せせせ先輩、もしかしてオメデタ……!?」
「違うっつーの!」
即効で否定する私。美結ちゃんの発言にこっちの方がびっくりしたわよ!
周りの社員に聞かれていないか、キョロキョロと確認して腰を下ろす私を、美結ちゃんはまだ疑わしげに見ている。
「本当に違うんですか?」
「違うって」
「だって、河瀬さんも今日様子おかしかったじゃないですか。資料逆さまにして読んでたし、会議室出る時ドア開けずに出ようとして頭おもいっきりぶつけてたし」
「あはは……あーうん、そうだね……」
彼女の言う通り、ボケボケだった夕浬くんを思い返して、私は苦笑いする。
彼の様子がおかしい原因は絶対私だ。誕生日以来、しっかり顔を合わせたのは今日が初めてだから。
まったく顔に表さないからわかりづらいけど、きっと私のことを気にして、仕事に身が入らなかったことだろう。夕浬くんがあんなふうになるなんて、相当ダメージを受けているのかも。
「えーでも先輩、なんか最近痩せたような気がするし…………はっ!」
突然、彼女が両手を口にあててぱっと目を開くものだから、私はキョトンとする。
「ん?」
「せせせ先輩、もしかしてオメデタ……!?」
「違うっつーの!」
即効で否定する私。美結ちゃんの発言にこっちの方がびっくりしたわよ!
周りの社員に聞かれていないか、キョロキョロと確認して腰を下ろす私を、美結ちゃんはまだ疑わしげに見ている。
「本当に違うんですか?」
「違うって」
「だって、河瀬さんも今日様子おかしかったじゃないですか。資料逆さまにして読んでたし、会議室出る時ドア開けずに出ようとして頭おもいっきりぶつけてたし」
「あはは……あーうん、そうだね……」
彼女の言う通り、ボケボケだった夕浬くんを思い返して、私は苦笑いする。
彼の様子がおかしい原因は絶対私だ。誕生日以来、しっかり顔を合わせたのは今日が初めてだから。
まったく顔に表さないからわかりづらいけど、きっと私のことを気にして、仕事に身が入らなかったことだろう。夕浬くんがあんなふうになるなんて、相当ダメージを受けているのかも。