無愛想で糖度高めなカレの愛
チョコレートの試食ばかりする私達は、いくら甘いものが好きでも、仕事の合間には塩気のあるものが欲しくなる。
けれど、体型はほっそりしているものの、かなり甘党な課長だけは違うのだ。
差し入れをくれるのはありがたいけど、どんな時も甘いものだから遠慮したくなることもしばしば……。
そんな彼女がおせんべいをくれるなんて、なんとも珍しい。
「どうしたんですか、こんな気の利いたものくれるなんて」
軽く嫌味にも取れることを言ってしまったけど、課長は何も気にせずにっこりと笑う。
「さっき営業のコからもらったの。『たまにはしょっぱいものも欲しくなるでしょうから、どうぞ』って。はい、深田さんの分」
「あ、ありがとうございまーす!」
私の隣のデスクで、私達のやり取りをチラチラと見ていた美結ちゃんも、同じものを渡された。
そして、「じゃ、引き続き頑張って♪」と言い、課長は鼻歌を歌いながら歩き出す。
るんるんと広報課の方へと向かう彼女を目で追いながら、私と美結ちゃんは自然と椅子を寄せ合った。
席を外している人も多く、今開発課にいるのは数人だし席も離れているけれど、なんとなくコソコソと話してしまう。
けれど、体型はほっそりしているものの、かなり甘党な課長だけは違うのだ。
差し入れをくれるのはありがたいけど、どんな時も甘いものだから遠慮したくなることもしばしば……。
そんな彼女がおせんべいをくれるなんて、なんとも珍しい。
「どうしたんですか、こんな気の利いたものくれるなんて」
軽く嫌味にも取れることを言ってしまったけど、課長は何も気にせずにっこりと笑う。
「さっき営業のコからもらったの。『たまにはしょっぱいものも欲しくなるでしょうから、どうぞ』って。はい、深田さんの分」
「あ、ありがとうございまーす!」
私の隣のデスクで、私達のやり取りをチラチラと見ていた美結ちゃんも、同じものを渡された。
そして、「じゃ、引き続き頑張って♪」と言い、課長は鼻歌を歌いながら歩き出す。
るんるんと広報課の方へと向かう彼女を目で追いながら、私と美結ちゃんは自然と椅子を寄せ合った。
席を外している人も多く、今開発課にいるのは数人だし席も離れているけれど、なんとなくコソコソと話してしまう。