無愛想で糖度高めなカレの愛
おかしくてふふっと笑うと、彼の長い指がブラウスのボタンに掛けられる。ひとつずつゆっくり外されるたび、私の鼓動も早くなっていく。

この緊張感はいつになってもなくならない。でも、それがいいんだ。

この彼に、ずっとドキドキしていたい。


肩からブラウスが滑り落ちる。夕浬くんは片手でキャミソールを捲り上げながら、もう片方の手で私の髪を掻き上げ、首筋にキスを落とした。

くすぐったさで少し身をよじるけれど、彼は首元から離れず、クスッと笑いながら言う。


「今日、いつもと違う匂いがする」

「あぁ……美結ちゃんが誕生日にくれた香水をつけてるの」


時間が経って、私自身の匂いと混じり合った、特別な香りになっているはず。その香りを吸い込み、彼は「へぇ」と感心したような声を漏らした。

そして、私の背中や胸を撫で回しながら、妖艶な笑みを見せる。


「いいですね。身体の隅々まで欲しくなる香りだ」


……このコ、本当に年下?と疑ってしまうくらいのセクシーさを醸し出すから、身体の奥が疼いてなんだかもどかしい。

私の全部、早く食べて。

そう口走ってしまいそうになるくらい、私も彼が欲しくて堪らなくなって。熱い視線を絡ませると、理性が飛んだように抱きしめ合い、唇を貪った。

< 199 / 215 >

この作品をシェア

pagetop