無愛想で糖度高めなカレの愛
「こっちのフランボワーズは酸味がバランス良くて、食感にも変化があって楽しいし、ラムレーズンは上品な甘さと、芳醇な香りが高級感たっぷりだし。これは絶対にヒットしますよ!」
両手に持ったチョコレートを見比べながら、意気揚々と力強く宣言する私を、皆は呆気に取られたようにして見ていた。夕浬くんも若干瞬きが多くなっている。
すると、美結ちゃんの隣に座っている篠沢課長が、呆れたような笑いを漏らす。
「間宮さん、河瀬くんはまだそこまで聞いてないわよ」
「え? あ、あ~そうでしたね、スミマセン……!」
また笑ってごまかし、すごすごと腰を下ろす私。
しまった。ぼうっとしてたミスを挽回しようとしたら、無駄に意気込んじゃったわ。
しっかり考えていたのだということを、夕浬くんにアピールしたかったあまりに……。
「ま、熱心でいいことね」という篠沢課長の言葉と、皆から小さな笑いが湧き起こった。
少しの恥ずかしさで無意識に髪をいじると、私を見つめる夕浬くんも、ふっと笑みを浮かべる。
「間宮さんのお墨付きをいただけて、光栄です」
軽く頭を下げる彼の一言は、冗談なのか本心なのか微妙だけれど、私は肩をすくめてはにかんだ。
両手に持ったチョコレートを見比べながら、意気揚々と力強く宣言する私を、皆は呆気に取られたようにして見ていた。夕浬くんも若干瞬きが多くなっている。
すると、美結ちゃんの隣に座っている篠沢課長が、呆れたような笑いを漏らす。
「間宮さん、河瀬くんはまだそこまで聞いてないわよ」
「え? あ、あ~そうでしたね、スミマセン……!」
また笑ってごまかし、すごすごと腰を下ろす私。
しまった。ぼうっとしてたミスを挽回しようとしたら、無駄に意気込んじゃったわ。
しっかり考えていたのだということを、夕浬くんにアピールしたかったあまりに……。
「ま、熱心でいいことね」という篠沢課長の言葉と、皆から小さな笑いが湧き起こった。
少しの恥ずかしさで無意識に髪をいじると、私を見つめる夕浬くんも、ふっと笑みを浮かべる。
「間宮さんのお墨付きをいただけて、光栄です」
軽く頭を下げる彼の一言は、冗談なのか本心なのか微妙だけれど、私は肩をすくめてはにかんだ。