月下美人の咲く夜を

いつか贈った真っ白なワンピースを纏った彼女は涙を浮かべてそう言った。

目が醒めると、咲月が亡くなってから色をなくした日常の中で………、


月下美人だけが


濃く、


儚く、


色を浮かべていた。


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