月下美人の咲く夜を




ねぇ、月人。




あの日、私たちは引き裂かれたんだったね。


気付いた時にはもう既に身体を起こすことも目を開けることもできなかった私。


そしてそれをどうしようもない怒りと悲しみで受け止めるしかなかったあなた。


そして、もう無理だということを悟った私は、その命を終え儚い願いを持つことを選んだの。



< 73 / 87 >

この作品をシェア

pagetop