君ともう一度
あれ、お姉ちゃん誰か連れてきたんかな

「梨央、塾は?」

「休みなった♪」

お姉ちゃんは一瞬顔をうつむかして

「そっかぁ。
 あ、彼氏つれてきたから静かにね」

見てみたいなぁお姉ちゃんの彼氏

「うん!下におるわ!」

「ありがとう!じゃあ!」

お姉ちゃんあほやな

この梨央が下にずっとおるわけないやん

そーーーっと

忍び足で上にあがって

お姉ちゃんの部屋の前で耳すませる

「あ…んんっ」

え?お姉ちゃんなにやってん

家に妹おんのに

「奏汰ぁ、奏汰ぁ」

は?今、奏汰ってゆーた?

神谷奏汰?うそや。

お姉ちゃんとつきあってんの?

しかも、ヤってんの?

私の次は私のお姉ちゃんなん?

むりや。自分の部屋に戻って

聞きたくもない奏汰の声と

お姉ちゃんの幸せそうな声がきこえる

最低。

お姉ちゃんなんか嫌いや
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